発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010118222
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19歳男。交通事故で受傷し、C5~C8型腕神経叢損傷と考え、受傷後2ヵ月に左腕神経叢展開術を行い、C5~C8根節前損傷を確認した上で、肘屈曲機能および肩内転機能再建のため筋皮神経および胸背神経への肋間神経移行術を施行した。術後2年で上腕二頭筋筋力が徒手筋力テスト(MMT)0から3に改善したため、肩関節機能再建目的に鏡視下の肩関節固定術を行った。関節軟骨を切除し、想定される骨接合面が軟骨下骨まで露出できたのを確認後、創外固定器のピンを挿入した。ピン挿入部を展開し、ガイドワイヤー挿入後にcannulated drillで骨孔を穿ち、5mmのチタン製ピンを烏口突起、肩甲棘に挿入した。上腕骨にもピン2本を挿入し、創外固定器を組み立てた。イメージ下に、肩甲上腕関節を固定する4mmの圧迫ピンを挿入し、関節面を固定した。術後3ヵ月で肩甲上腕関節の骨癒合を確認し、創外固定器を抜去した。以後問題なく経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2010