発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008236072
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症例1:65歳女。自転車走行中に自動車と接触し右膝を打撲した。膝関節痛を訴え、近医での膝関節X線で膝打撲と診断されたが、疼痛が増強して歩行困難となった。当院入院後膝関節痛は軽快したが、2日後より大腿内側に痛みがあり、受傷後1週に初めて股関節X線撮影を行った。転位した大腿骨頸部骨折を認め、受傷9日目に人工骨頭手術を施行した。症例2:77歳男。歩行中転倒して右膝を打撲し、歩行可能であったが、膝のがくがく感・疼痛を訴えた。膝関節X線で異常所見はなかったが、1週間後の再診時に右股関節部痛、歩行困難があり、股関節内外旋時痛を認めた。股関節X線では明らかな骨折は認めなかったが、大腿骨近位端不顕性骨折を疑い、転倒後15日にMRIを行い大腿骨頸部骨折が判明した。免荷歩行を継続し、6週後のX線ではやや硬化像を認めたが、明らかな異常はなく、痛みの軽減に伴って徐々に荷重歩行可能となった。
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