発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008012090
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74歳女、右肩関節痛を主訴とした。転落して右肩肩関節を脱臼し、近医で徒手整復を受けたがその後も脱臼を繰り返した。初診時、右肩関節可動域(ROM)の軽度制限、肩関節の下方動揺性を認め、Apprehension signは水平外旋70°で陽性を示した。単純X線では肩峰下の骨棘形成と大結節部のやや扁平化した像を認めた。MRI T2強調画像では棘上筋腱内に高信号がみられ、前方関節唇の描出が不鮮明であった。腱板断裂を伴った外傷性反復性肩関節脱臼と診断し、鏡視下Bankart修復術と鏡視下腱板縫合術を施行した。術後は三角巾とバストバンドによる外固定、三角巾内での振り子運動、ROM訓練、筋力訓練を行った。術後1年、外旋の軽度制限、内旋の軽度改善、関節不安定性の消失を認め、画像所見では異常は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007