肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状
解剖・病態 各種疾患の病態の解明 肩関節疾患における疼痛評価 知覚・痛覚定量分析装置を用いた客観的評価
伊藤 正明
1
,
山本 拓
,
大塚 一寛
,
松下 隆
1帝京大学 整形外科
キーワード:
肩関節
,
肩関節脱臼
,
関節鏡法
,
関節疾患
,
脊柱管狭窄
,
知覚
,
疼痛測定
,
変形性股関節症
,
回旋筋腱板
,
肩インピンジメント症候群
,
診断用機器
,
変形性膝関節症
,
痛覚
,
反復性脱臼
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Arthroscopy
,
Joint Diseases
,
Pain Measurement
,
Perception
,
Spinal Stenosis
,
Shoulder Dislocation
,
Shoulder Joint
,
Osteoarthritis, Hip
,
Rotator Cuff
,
Shoulder Impingement Syndrome
,
Diagnostic Equipment
,
Osteoarthritis, Knee
pp.12-15
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011070008
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手術を予定している肩関節疾患患者42例を対象に、痛覚定量分析装置(ニプロ社製Pain Vision)を用いた評価を行い、他の整形外科疾患の疼痛強度と比較検討するとともに、肩関節疾患術後の経時的変化について検討した。肩関節疾患の内訳は腱板断裂21例、反復性脱臼8例、インピンジメント症候群13例、他の整形外科疾患の内訳は、TKA予定の変形性膝関節症12例、THA予定の変股症10例、腰部脊柱管狭窄症で手術を要する10例であった。検討の結果、術前の疼痛強度は腱板断裂群が他の肩関節疾患を含む全ての疾患群に比べて高く、反復性脱臼群とは有意差が認められた。術後(術翌日まで)の疼痛強度も腱板断裂群が他の肩関節疾患群に比べて高値で推移し、特に手術1時間後の疼痛強度は反復性脱臼群と有意差が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010