発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007291637
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関節リウマチ患者36例に対しインフリキシマブ(IFX)投与を行い、その治療成績について検討した。1)IFX投与開始後、DAS28 ESRを用いた疾患活動性、EULAR改善率、ACR改善率はいずれも、速やかかつ強力な疾患活動抑制効果を示した。2)投与開始後1年では、DAS28 ESRによる評価は寛解が28.6%、ACR50%反応率は85.7%、EULAR改善率はgood responseが52.4%であった。3)IFX投与期間中に延べ34例で何らかの副作用・有害事象が認められ、うち18例は帯状疱疹、肺炎、化膿性アテロームなどの感染症で、残る16例はほてり・発熱、肝機能障害など多岐にわたった。4)期間中に投与中止となった脱落例は13例あったが、うち7例は重篤な副作用によるもので、内訳は難治性副鼻腔炎の再燃によるMRSA感染1例、毛巣洞炎1例、拡張型心筋症・心不全1例、子宮頸癌1例、多発性脱髄炎2例、ループス様皮疹1例であった。また、投与中止に至った重篤な副作用のほとんど(5例)は投与開始後6ヵ月以内の発症であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007