発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007117999
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TKA後55例の大腿骨後顆部をX線にて側面像と新たに考案したOPC viewで撮影し、臨床経験年数の異なる3名の整形外科医が読影後、異常像検出におけるOPC viewと側面像の正確性と再現性を比較検討した。その結果、側面像で正常と判断されながらOPC viewで異常を示した例は、観察者1で39例中25例(64.1%)、観察者2で36例中25例(69.4%)、観察者3で33例中21例(63.6%)であった。側面像で異常と判断された例は、観察者2の1例を除きすべてOPC viewでも異常と判断された。機種がPSタイプの14例では、うち5例は側面像で後顆部の観察ができなかったが、OPC viewではすべて観察可能であった。統計学的に診断の正確性はOPC viewが側面像が上回っており、OPC viewの再現性も良好であった。以上より、OPC viewは従来の側面像では評価困難な後顆部の骨吸収を正確かつ再現性よく評価でき、術後の経過観察や再置換術前のプランニングなどにおいて有用であることが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2007