発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140438
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1986年から2001年に手術を行い,骨線維性異形成(OFD)と診断した10例11肢を対象とし,その臨床像,病理組織学的所見,MRI所見の特徴を検討した.初診時平均年齢は14.0歳で10肢に疼痛を,3肢に病的骨折を認めたが,MRI像に特異的な所見はみられず,dynamic studyを用いて測定した最大傾斜値と再発との間に相関はなかった.病理組織学的所見はOFDの典型像で,上皮成分に対する免疫組織学的検索の結果に差異を認めたが再発例と非再発例との間に相関はなかった.また,5肢(45.5%)に局所再発をきたし,年齢は非再発例よりも低い傾向があったことから,15歳以下のOFDに対して外科的治療を行う場合は高い再発率を考慮して広範切除を選択すべきであり,保存的治療を選択した場合にも病変の増大や病的骨折の可能性を十分に説明し,長期的かつ慎重な経過観察を行う必要があると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005