発行日 2004年7月20日
Published Date 2004/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004274692
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入院加療した化膿性脊椎炎31例のうち,保存的治療を行った25例(男13例・女12例,平均67.8歳)について検討した.初発症状は高熱・背部痛などの急性型が3例,発熱の亜急性が13例,軽度背部痛のみの潜行型が9例であった.罹患部位は全て腰椎で,X線像の国分らの分類では,A-Iが10例,A-IIが8例,B-Iが6例,B-IIが1例であった.MRIでは腸腰筋膿瘍を3例,硬膜外膿瘍を8例に認めた.起炎菌同定のため骨生検を6例に,血液培養を13例に行い,各々1例,4例で同定できた.治療は第二世代セフェム系抗菌薬で開始し,起炎菌が同定された場合は感受性のある抗菌薬を,同定不能でCRPが1週間以上改善しない場合は第三世代セフェム系あるいはセフェム系以外の抗菌薬に変更した.抗菌薬はCRPの陰性化まで投与し,投与期間は13~104日であった.入院期間は平均85.3日で,最長はMRSA感染例の276日であった.初発症状別では急性型61日,亜急性型97.7日,潜行型95.9日であった
©Nankodo Co., Ltd., 2004