発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003301984
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臼蓋形成不全5例(A群),変形性股関節症5例(B群),正常5例(C群)を対象に,卒後6年の医師2名,7年の2名,股関節専門医1名の計5名がX線像でCE角計測を2週間以上の間隔を開けて4回行った.その結果,左右6通りずつ各12通りの計60通りの計測値で,いずれも有意差のある組み合わせはなかった.5名の計測者による10通りの組み合わせでは,有意差は1通りに認め,その平均値の差は8°であった.対象疾患別ではC群とB群で各1通りの組み合わせに有意差が認められた.各症例別では全300通りのうち有意差のある組み合わせは49通りで,C群が24通り,B群が17通り,A群が8通りであった.平均値の差の最大値は29°,最低値は5.5°で,10°以上の差は17通りであった.その内訳はB群4例9通り,C群3例7通り,A群1例1通りであった.計測者の経験年数による傾向は認めなかった.臼蓋形成不全の診断では計測者の違いによる影響は少ないことが示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2003