発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003099132
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1995年1月~1999年6月迄に施行したハイドロキシアパタイト被覆人工股関節全置換術(HA-THA)の術中に生じた大腿骨骨折例について検討した.術中大腿骨骨折発生率は13.6%で,全例がproximal periprosthetic fractureのstableタイプであった.骨折群9関節,非骨折群55関節のJOAスコアは各々91.3±2.3点,91.0±0.8点であり有意差はなかった.術中出血量,ステム沈下出現率に統計学的有意差があった.Gruenのゾーン分類では,硬化ラインでゾーン3,皮質骨肥大ではゾーン3と5に,骨折群に高い出現率が認められた.よって,術中大腿骨骨折群の臨床成績は非骨折群と比較して有意差はなかったが,骨折のレベルによりステム沈下が生じ免荷期間の延長,脚短縮が起り,術中の操作には注意が必要であった
©Nankodo Co., Ltd., 2002