発行日 2002年7月20日
Published Date 2002/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003053735
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拡大開窓術(A)の適応は腰部背柱管狭窄のうち中心性狭窄で,脊髄造影所見では椎間板高位で神経の内側偏位と馬尾の収束があり,前屈で軽減,伸展で増強する特徴がある.その術式は下関節突起の内側部と黄色靱帯のみ切除し,椎弓,上関節突起,棘突起,棘上突起,棘上靱帯,椎間関節を温存するもので,図示して概説した.Aの長期成績不良は,すべりや分節不安定性が原因であった.このため,術前X線像で前方・後方・側方すべり,前額面での椎間板腔の楔状化が認められる場合は固定術の併用が勧められる.自験例の検討ではA単独の不安定性による悪化が18%にみられたが,併用例では7%と減少した.なおA後にみられる骨再生は成績低下の原因とならなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2002