発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002041921
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高悪性度軟部肉腫66症例(平均37歳)に対する化学療法として,CYVADCT(エンドキサン+オンコビン+コスメゲン)の施行群44例(A群),CYVADCT後の再燃にMAI(イホマイド+ウロミテキサン+アドリアシン)の施行群4例(B群)及びMAIのみの施行群18例(C群)に分けてその効果について検討した.その結果,A群とB群の48例中18例に術前動注療法が行われ,全例でNCの局所効果があった.四肢発生例ではA群とB群の48例中28例で,C群では15例中12例で患肢温存が可能であった.原発巣・転移巣で評価可能病変があった症例では,A群は21例中PR 2例,NC 13例,PD 6例で,B群では4例中NC 3例,PD 1例,C群では17例中PR 6例,NC 4例,PD 7例であった.生存率は,A群56.8%,B群25%,C群44.4%で,各群間の累積生存率に有意差はなかった.以上の結果からCYVADCT療法は姑息的なものであり,MRI療法は腫瘍の縮小効果があり,初回治療化学療法として術前より用いる方が有用と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2001