消化器手術のための栄養
周術期脂肪乳剤投与の意義
井田 智
1
,
比企 直樹
,
熊谷 厚志
,
峯 真司
1がん研究会有明病院 消化器センター外科
キーワード:
静脈栄養
,
静注用脂肪乳剤
,
消化器外科
,
周術期管理
Keyword:
Fat Emulsions, Intravenous
,
Parenteral Nutrition
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Perioperative Care
pp.811-815
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016292324
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栄養管理の基本は経腸栄養であることはいうまでもない.しかし消化器外科周術期には経口摂取が不十分なことも多く,静脈栄養を併用した効果的な栄養管理が必要となる.脂肪は重要なエネルギー基質であると同時に,生体の膜構造の維持に不可欠な栄養素であり,周術期には欠かせないものである.また『静脈経腸栄養ガイドライン(第3版)』においても,脂肪乳剤の投与が原則とされている.術後早期の脂肪乳剤投与による合併症も危惧されるが,投与速度に留意するなどの対策により安全に投与可能である.
©Nankodo Co., Ltd., 2016