肝胆膵領域における最新の画像診断
肝細胞癌の最新画像診断
有泉 俊一
1
,
山本 雅一
1東京女子医科大学附属消化器病センター 外科
キーワード:
肝細胞癌
,
MRI
,
X線CT
,
三次元イメージング
,
Gadoxetic Acid
Keyword:
Carcinoma, Hepatocellular
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Gadolinium Ethoxybenzyl DTPA
pp.115-122
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011113922
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最新の造影剤を用いたMRI(EOB-MRI)による肝細胞造影相は、肝細胞癌の肉眼分類の診断を客観的にした。肝細胞癌の門脈侵襲(vp1)は、肝切除後、肝移植後の予後因子としてもっとも重要であるが、EOB-MRIによる肝細胞造影相における腫瘍辺縁の突出像は、肝細胞癌の顕微鏡的門脈侵襲(vp1)の予測と小さな肝内転移の予測に有用であった。また最新の3D画像のワークステーションは、任意の門脈や肝静脈の支配領域の描出とその肝切除量の算出を短時間に可能とした。肝内門脈三次分枝の支配領域の描出も可能としたことでさまざまな系統的肝切除のシミュレーションが可能となった。より安全で根治的な系統的肝切除のため、どちらの画像診断も肝臓外科には必須アイテムの一つである。
©Nankodo Co., Ltd., 2011