術前・術後に要注意 併存疾患の手術リスクと対策
特殊薬剤服用中の手術 向精神薬
山口 茂樹
1
,
大西 秀樹
,
小澤 修太郎
,
佐藤 貴弘
,
宮澤 光男
,
篠塚 望
1埼玉医大国際医療センター 消化器外科
キーワード:
Chlorpromazine
,
Fluphenazine
,
Haloperidol
,
Levomepromazine
,
神経弛緩薬性悪性症候群
,
外科手術
,
向精神剤
,
経口投与
,
Risperidone
,
Bromperidol
,
Quetiapine
Keyword:
Quetiapine Fumarate
,
Administration, Oral
,
Chlorpromazine
,
Fluphenazine
,
Haloperidol
,
Methotrimeprazine
,
Neuroleptic Malignant Syndrome
,
Psychotropic Drugs
,
Surgical Procedures, Operative
,
Risperidone
,
Bromperidol
pp.959-961
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010292455
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向精神薬服用中患者の周術期管理について述べた。向精神薬は抗精神病薬と抗うつ薬に代表される。最近は精神疾患の悪化を避けるために、術前にこれらの投薬を制限しない傾向である。術後も早期に服薬を再開し、休薬期間を最小限にすることで精神疾患の安定を保つようにする。以前問題とされた突然死を含む術後死亡は実際にはまれとなっているが、原因不明の発熱から発症する悪性症候群には注意が必要である。また術後低血圧や腸管麻痺が遷延する場合は状況により向精神薬の一時的休薬も考慮して対応する。実際に問題となるルート、ドレーン管理は、ナースや家族の協力を得たうえでの対応が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010