特集 くすりの効き方をまるごと図解 薬剤投与時の観察とタイミング
薬剤投与時の注意点を確認!投与前後にチェックしたいこと 不穏に用いる薬剤
飛田 夕紀
1
1北里大学東病院 薬剤部
キーワード:
Diazepam
,
Epinephrine
,
Haloperidol
,
精神運動性興奮
,
経口投与
,
薬物相互作用
,
Risperidone
,
Ritonavir
,
ドラッグモニタリング
,
液体薬剤
,
Aripiprazole
,
服薬管理
,
薬物使用禁忌
,
顆粒剤
,
口腔内崩壊錠
Keyword:
Risperidone
,
Ritonavir
,
Diazepam
,
Epinephrine
,
Drug Interactions
,
Drug Monitoring
,
Aripiprazole
,
Haloperidol
,
Psychomotor Agitation
,
Administration, Oral
,
Pharmaceutical Solutions
,
Contraindications, Drug
,
Medication Therapy Management
pp.84-97
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.32249/J02405.2020154684
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「不穏」には、明確な定義はありませんが、文字どおり「穏やかでない様子」を意味し、「イライラする」「多弁、多動」「奇声」「徘徊」「暴力」などの状態がみられることをいいます。不穏と似た状態に「せん妄」がありますが、「せん妄」は急性一過性に出現する軽度の意識障害で、見当識障害、記憶障害、注意力低下、幻覚、妄想、精神運動興奮などが同時に出現する病態です。不穏状態となる原因の多くがせん妄ですが、そのほかにも原因はさまざまであるため、原因を評価したうえで治療薬を選択する必要があります。薬物治療では非定型抗精神病薬が第一選択となります。その他、定型抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、鎮静薬などを使用しますが、不穏の原因や患者背景、不穏症状、必要な鎮静深度に応じて、薬剤を選択します。ただし、「不穏」に適応のある薬剤はありません。各薬剤の用法・用量は、患者状態に合わせて慎重に決定する必要があります。
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