最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 症状緩和をして終末期を支えるには
不眠・せん妄
明智 龍男
1
1名古屋市立大学 大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野
キーワード:
Haloperidol
,
緩和ケア
,
腫瘍
,
せん妄
,
不眠症
,
ターミナルケア
,
目標
,
Risperidone
,
Quetiapine
Keyword:
Quetiapine Fumarate
,
Delirium
,
Haloperidol
,
Sleep Initiation and Maintenance Disorders
,
Goals
,
Neoplasms
,
Palliative Care
,
Terminal Care
,
Risperidone
pp.1218-1221
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056496
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がんをはじめとする終末期に頻度の高い精神症状として,不眠とせん妄があげられる.不眠は,がん患者の20~30%前後にみられる.不眠の原因として,身体的要因,薬剤性要因,精神心理的要因および環境要因を知っておきたい.せん妄は,入院を要する身体状態にある終末期患者の30~40%,死亡直前には80~90%近い患者に認められる.終末期にみられるせん妄は,中でも不穏,興奮などが目立たず,傾眠や集中力の低下を中心とした低活動型が多い.せん妄に対する薬物療法の第一選択薬は,抗精神病薬である.終末期せん妄の場合,常に家族をケアする視点を忘れないことが重要である.
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