外科医を取り巻く諸問題
医療関連死 医療関連死調査 現状と課題
足立 信也
1
1筑波メディカルセンター病院 消化器外科
キーワード:
医療過誤
,
医事紛争
,
異状死体
Keyword:
Malpractice
pp.739-743
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008258165
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「診療関連死調査分析モデル事業」は医療界自らの自浄作用を示すための象徴的な事業でありその有用性が評価されたが、法医・病理医不足から全国展開は困難であると予測された。解決すべき課題は浮き彫りにされたが、厚生労働省第二次試案では課題は解決されない。医師による死亡診断書の精度を高め、患者・遺族の納得を支援することが重要であり、死体検案には死因究明制度が必要である。医療崩壊の危機打開には医療専門従事者の養成・確保、医療は患者側と医療提供者側の協働作業であることの再認識、そして公的な無過失補償制度の確立が急務である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008