吻合法 70年の変遷から学ぶこと
食道手術 下部食道切除術
李 栄柱
1
,
大杉 治司
1大阪市立大学 大学院消化器外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
外科用ステープラー
,
食道腫瘍
,
食道切除
,
腸吻合術
Keyword:
Esophageal Neoplasms
,
Medical Illustration
,
Surgical Staplers
,
Esophagectomy
pp.13-18
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008119491
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下部食道切除術は腹部食道癌や3cmを超える食道浸潤胃癌などに適応となるが、このような症例では根治性より胃が再建臓器として適さない場合が多い。その場合、空腸あるいは大腸による再建となるが、消化管運動機能上は空腸再建が好ましい。第一空腸動静脈は通常2、3枝が分岐しループを形成しており、十分な距離の有茎空腸茎を確保するにはこのループを最大限に活用することが重要となる。吻合には手縫い吻合と器械吻合があるが、吻合臓器血流がよいこと、および吻合部に過度の緊張がかからない条件を満たしたうえで、それぞれの吻合法の特性を理解し確実な吻合を行うことが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008