発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002044036
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49歳女.上腹部痛と嘔吐が出現し,冷汗,顔面蒼白,便失禁等の症状も伴った為入院となった.入院時血液検査,腹部CT検査及び腹腔穿刺により,脾臓腫瘍の破裂による腹腔内出血の疑いで手術を施行し,脾臓を摘出した.病理組織学的には血管肉腫と診断し,免疫組織学的には腫瘍の大部分で腫瘍細胞を伴う血管様構造が陽性所見を示した.術後,肺炎,肺水腫を呈し,多量の喀痰の排出及び血液ガスの悪化を認め,気管切開を施行した.術後39日目に退院となったが,1ヵ月後に腹痛,貧血が出現し再入院となった.腹部CT検査で肝全体に多発性の転移巣を認め,術後3ヵ月で死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001