臨床経験
上顎骨骨折に合併した縦隔気腫
西川 隆太郎
1
,
森本 雄貴
,
濱口 哲也
,
浦田 久志
,
寺邊 政宏
,
三木 誓雄
1伊賀市立上野総合市民病院 外科
キーワード:
Cefazolin
,
縦隔気腫
,
上顎骨骨折
,
転倒・転落
,
胸部CT
,
頭部CT
Keyword:
Accidental Falls
,
Cefazolin
,
Mediastinal Emphysema
,
Maxillary Fractures
pp.457-459
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016303753
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
47歳男性。酩酊状態で歩行中に転倒し、右頬部をコンクリートブロックに強打したがそのまま入眠し、翌朝、頭頸部の腫脹と皮膚の違和感が出現したため受診となった。初診時、CT所見より上顎骨骨折に伴う縦隔気腫と診断され、入院安静の上、絶食で輸液管理とし、CEZの投与を開始した。その結果、経過良好で、第4病日目よりは経口摂取を開始し、皮下気腫も著明に改善した。患者は入院第9病日目に退院となったが、合併症はなく、受傷後18日目のCTでは縦隔気腫および皮下気腫の完全消失も確認された。
©Nankodo Co., Ltd., 2016