心房細動に対する外科治療
Maze手術 心房細動の外科治療の遠隔期成績とその問題点
小林 平
1
,
小宮 達彦
,
田村 暢成
,
坂口 元一
,
砂川 玄悟
,
村下 貴志
,
渡谷 啓介
,
菅野 勝義
,
林 祥子
,
渡邊 隼
,
伊藤 丈二
,
境 次郎
1倉敷中央病院 心臓血管外科
キーワード:
Amiodarone
,
再発
,
心房細動
,
生存率
,
経口投与
,
肺静脈
,
カテーテル切除術
,
治療成績
,
Cibenzoline
,
メイズ手術
Keyword:
Amiodarone
,
Administration, Oral
,
Atrial Fibrillation
,
Pulmonary Veins
,
Recurrence
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Catheter Ablation
,
Cifenline
pp.271-275
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010186371
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1997年~2008年に施行したmaze手術213例(男117例、女96例、平均年齢66歳)の遠隔期治療成績(平均経過観察期間38ヵ月)を検討した。心房細動の分類は慢性151例(71%)、発作性62例(29%)であり、154例(72%)は合併手術として僧帽弁手術を施行した。入院中死亡例は4例(1.9%)であり、退院時洞調律であった157例(74%)のうち16例は心房細動を遠隔期再発した。そのうち15例は1年以内に再発し、リスク因子は術前左房径≧50mmであった。Maze手術の術式による遠隔期心房細動再発の回避率に差は認めなかった。一方、退院時心房細動であった52例は遠隔期に20例が洞調律に復帰し、洞調律への復帰は平均45ヵ月、5年間の洞調律への復帰率は34%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010