発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006034940
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心外導管によるFontan型手術時の開窓作成の工夫を報告した.1)方法は,心外導管完成後に導管に面する右房に7~8mmの縦切開を加え,その切開に対面する部位の導管に径3~4mmの開窓を作成し,開窓辺縁から2mmはなれた同心円に沿って導管表面に右房切開口を縫着した.開窓孔の辺縁と心房壁を直接縫着せず,心房壁が導管に接吻しているような外観となった(kissing吻合法).2)三尖弁閉鎖症(Ib型)の2例(3歳男児,2歳女児)に対しFontan循環完成時に各々4mm,3mmの開窓を作成した.ともに体外循環からの離脱に問題はなく,術当日に人工呼吸器を離脱し,ICU退出時(各々術後3日,4日)のFontan動管内圧は11~12mmHg,Fontan導管内圧-左房圧較差は6~8mmHgであった.いずれも術後3日に胸腔ドレーンを抜去し,合併症なく退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005