発行日 2005年7月20日
Published Date 2005/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005275395
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胸部外傷患者を65歳未満(A群),65歳以上79歳以下(B群),80歳以上(C群)に分け,外傷の機転,種類,合併損傷,治療,転帰を検討した.A群における外傷の原因は交通外傷がもっとも多く64.4%を占め,次いで殴打などの暴行8.5%,転落20.3%であった.B群の交通外傷は転倒33,3%,転落11.7%,ぎっくり腰に伴う胸部損傷は6.8%であった.C群では転倒・転落がもっとも多く,54.4%であった.A群では胸部にとどまらず多発外傷が多く66.7%を占め,B,C群ではそれぞれ50,28.8%であった.四肢の損傷はB,C群に比べA群に多い傾向がみられた.在院死はA群2.3%,B群2.0%,C群3.3%であった.治癒もしくは軽快退院した症例はA群61%,B群57.8%,C群24.4%で,C群がA群に比べ有意に少なく,C群の74.4%が介護病棟あるいは介護施設への転棟・転院が必要であった
©Nankodo Co., Ltd., 2005