発行日 2004年7月30日
Published Date 2004/7/30
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004298637
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1982~2003年に,急性心筋梗塞(AMI)に合併した心自由壁破裂(FWR)に対し緊急手術を施行した32例を対象とした.FWRに対し手術を施行した32例の入院死亡(率)は,11例(34.4%)であった.32例中生存退院した21例の予後は,1例で転院先から肝障害死となり,2例は2年目および5.8年目で消息不明となった.また,術後1.4年で突然死となった1例と,透析例となり遠隔期にPCIを受けたが7.4年目に心臓死となった1例がある.術後5年目にフィブリン糊と酸化セルロース綿で固定した1例に仮性左室瘤が生じ,再手術に成功した.32例の平均観察期間は4.1±5.4年で,現在15例の生存が確認され,最長生存22年であり,5例が80歳以上で最高齢は97歳である.入院死亡を含めた5年全死亡回避率は58.8±8.8%で,10年全死亡回避率は52.3±10.0%である
©Nankodo Co., Ltd., 2004