特集 ストレス応答性転写因子:その新機能とがん、免疫・代謝・変性疾患との関係
OASISファミリーによる小胞体ストレス応答の制御と生理的役割
今泉 和則
1
1広島大学 大学院医歯薬保健学研究院分子細胞情報学
キーワード:
シグナルトランスダクション
,
骨芽細胞
,
骨形成
,
細胞分化
,
軟骨無形成症
,
骨組織リモデリング
,
ノックアウトマウス
,
Hedgehog Proteins
,
小胞体ストレス
,
OASIS Protein
,
CREB3L2 Protein
Keyword:
Achondroplasia
,
Cell Differentiation
,
Osteogenesis
,
Osteoblasts
,
Signal Transduction
,
Bone Remodeling
,
Mice, Knockout
,
Hedgehog Proteins
,
Endoplasmic Reticulum Stress
,
CREB3L2 Protein, Human
pp.739-744
発行日 2014年6月22日
Published Date 2014/6/22
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小胞体に局在する膜貫通型転写因子OASISファミリーは小胞体(ER)ストレスに応答して膜内切断を受け,切断断片が転写因子として機能する.これらは細胞種特異的な発現様式を示し,特定細胞の分化成熟や組織形成に重要な役割を果たしている.従来からERストレスは細胞に傷害を与えるトキシックな作用のみが注目されてきたが,生体内ではむしろ身体の形成や細胞の恒常性維持に積極的に働くことがわかってきた.本稿ではOASISファミリーがどのようにして生体内で細胞の分化成熟を制御しているのか,筆者らの最新の知見を含めて概説する.
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