特集 免疫応答の負の制御:免疫恒常性の維持と疾患治療への応用
単球由来樹状細胞による過剰免疫応答の制御
樗木 俊聡
1
1東京医科歯科大学難治疾患研究所 先端分子医学研究部門生体防御学
キーワード:
アレナウイルス科感染症
,
Interleukin-10
,
疾患モデル(動物)
,
樹状細胞
,
単球
,
リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス
,
アポトーシス
,
Toll-Like Receptors
,
Transforming Growth Factor Beta1
,
免疫調節
,
血球貪食現象
Keyword:
Arenaviridae Infections
,
Dendritic Cells
,
Disease Models, Animal
,
Lymphocytic choriomeningitis virus
,
Monocytes
,
Apoptosis
,
Interleukin-10
,
Toll-Like Receptors
,
Transforming Growth Factor beta1
,
Immunomodulation
pp.1211-1214
発行日 2013年11月22日
Published Date 2013/11/22
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免疫反応は宿主を守ると同時に組織を傷害する,言わば“諸刃の剣”である.筆者らは,高濃度のToll様受容体(TLR)リガンドを野生型マウスに投与すると,単球由来樹状細胞(Mo-DC)がアポトーシスを起こした赤血球系細胞を貪食することを見いだした.同様の現象は重篤なウイルス感染でも観察された.興味深いことに,Mo-DCが血球貪食に伴ってIL-10を産生し,過剰な免疫応答による組織傷害を抑制,個体の死を回避する仕組みが明らかになった.
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