特集 次世代シークエンサーを使いこなす:目的別解析法からデータ処理まで
iPS細胞におけるレトロウイルス挿入部位の網羅的同定法
山本 拓也
1
1京都大学iPS細胞研究所
キーワード:
PCR法
,
レトロウイルス科
,
遺伝子導入
,
ベクター(遺伝子)
,
細胞系
,
ウイルス組込み
,
挿入型変異誘発
,
DNA配列分析
,
末端反復配列
,
iPS細胞
,
プライマー伸長法
Keyword:
Cell Line
,
Genetic Vectors
,
Retroviridae
,
Polymerase Chain Reaction
,
Mutagenesis, Insertional
,
Sequence Analysis, DNA
,
Virus Integration
,
Gene Transfer Techniques
,
Terminal Repeat Sequences
,
Induced Pluripotent Stem Cells
pp.835-840
発行日 2011年7月22日
Published Date 2011/7/22
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レトロウイルスベクターによる外来遺伝子の導入は,長期的かつ安定的な遺伝子発現を達成することが可能であり,遺伝子の機能解析などの基礎研究から遺伝子治療といった応用研究まで幅広く利用されている.しかしながら,本手法は宿主細胞のゲノムに外来遺伝子を組み込むため,組み込まれた場所によっては細胞機能に大きな影響を及ぼす場合がある.したがって,レトロウイルスベクターによる外来遺伝子のゲノムへの挿入箇所を同定することは,導入細胞の機能解析を行ううえでも,導入細胞の安全性評価などの品質管理を行ううえでもきわめて重要である.本稿では,次世代シークエンサー(NGS)を利用した外来遺伝子挿入部位の網羅的同定法について,レトロウイルスベクターによって樹立されたiPS細胞を例として紹介する.
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