特集 ステップアップのための骨軟部画像診断-Q&Aアプローチ-
(第2章)上肢の外傷・障害 肩関節脱臼のBankart lesionとHill-Sachs lesionについて,
報告のポイントを教えてください.
山本 和宏
1
,
渡辺 千聡
1
1大阪医科大学 放射線医学教室
pp.s30-s32
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.15105/GZK.0000002261
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1.Bankart lesion の診断においてはまず,下関節窩上腕靱帯(inferior glenohumeralligament;IGHL)-関節唇-関節窩骨膜の連続性を確認する.1) Bankart lesion:MR関節造影にて関節窩前方~前下方の関節唇の剥離,関節唇縮小,欠損,IGHLの弛緩を認める. 2)骨性Bankart lesion:1)に関節窩前下方の骨折,骨欠損を伴う.2.Hill-Sachs lesion においては,1)上腕骨頭側(後外側)の陥没骨折,2)脂肪抑制T2 強調像にて急性期に骨髄浮腫を認める.3. 腋窩嚢上腕骨外科頸付着部剥離(HAGL lesion)は,Bankart lesionの有無と術前診断が最も重要で,MRI診断が重要.Bankart lesion,Hill-Sachslesion がないか軽微なとき,HAGL lesionを疑う.
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