特集 頭部救急画像診断 ─少しだけ立ち止まって
頭蓋内の病変と紛らわしい正常構造,アーチファクト
中野 翼
1
,
長谷川 知仁
1
,
吉浦 敬
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科放射線診断治療学分野
キーワード:
生理的石灰化
,
くも膜顆粒
,
縫合線
,
篩骨紙様板欠損
Keyword:
生理的石灰化
,
くも膜顆粒
,
縫合線
,
篩骨紙様板欠損
pp.387-396
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000004502
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● 頭蓋内の出血と紛らわしい構造として,生理的石灰化,静脈,造影剤,高濃度酸素投与時の脳脊髄液などがある.
● 静脈洞は時に正常でも高吸収に描出され,血栓と紛らわしい場合がある.その他にも,くも膜顆粒や脂肪など,静脈洞内には病変と紛らわしい構造がある.
● 上小脳脚交叉や錐体路は正常でも拡散強調像で高信号を呈することが多いが,病変による異常信号と鑑別が難しい場合がある.
● 縫合線は骨折と紛らわしい場合があり,副縫合や篩骨紙様板欠損などの正常変異にも注意が必要である.
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