Japanese
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特集 脊椎・脊髄MRIのピットフォール—アーチファクトと偶発所見
CSF flowによるアーチファクト
CSF Flow Artifact
米山 知秀
1
,
上村 清央
1
,
中條 正典
1
,
佐々木 雅史
2
,
吉浦 敬
1
Tomohide YONEYAMA
1
,
Kiyohisa KAMIMURA
1
,
Masanori NAKAJO
1
,
Masashi SASAKI
2
,
Takashi YOSHIURA
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科放射線診断治療学分野
2鹿児島大学病院臨床技術部放射線部門
1Department of Radiology,Kagoshima University Graduate School of Medical and Dental Sciences
キーワード:
MRI
,
脳脊髄液(CSF)
,
アーチファクト(artifact)
Keyword:
MRI
,
脳脊髄液(CSF)
,
アーチファクト(artifact)
pp.817-822
発行日 2017年9月25日
Published Date 2017/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200701
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はじめに
脊椎・脊髄領域において,MRIは非侵襲的に椎体,椎間板,脊髄などの状態を評価することが可能であり,現在の臨床では必要不可欠な画像検査の1つである.しかしながら,MRIは原理上,流れ,動き,金属や脂肪などにより特有のアーチファクトが生じる.特に脊椎・脊髄領域においては,呼吸や心臓の動きに加えて,脳脊髄液(cerebrospinal fluid:CSF)のflowによるアーチファクトが生じる.アーチファクトによって,ときに病変が不明瞭となったり,病変と見誤ったりしてしまうことがあるため,背椎・脊髄領域のMRIを診断するうえで,アーチファクトの基本的な原理を理解することは重要である.
本稿では,脊椎・脊髄領域でみられるアーチファクトのうち,CSFのflowによるアーチファクトの種類,原理や対策について解説する.
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