画像診断 再入門
認知症が疑われる患者の画像診断
與儀 彰
1
1琉球大学医学部附属病院放射線部
pp.123-133
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001477
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●認知症疾患の診断において,放射線科診断医の果たす役割は大きい.特徴的な所見からオーバーラップする所見も含め,それぞれの認知症疾患が示す画像所見を把握しておくことは重要である.
●認知症疾患の読影において解剖の理解は必須である.帯状回や楔前部,海馬をはじめとする側頭葉内側部,頭頂連合野などの解剖は把握しておきたい.
●まずは慢性硬膜下血腫や性常圧水頭症,脳腫瘍など,「治療によって治すことのできる認知症」を除外する必要がある.これらの疾患は頭部CTで診断可能である.
●続いて頭部MRIや,脳血流シンチなどの核医学検査を駆使し,神経変性疾患などによる認知症を診断していく.本稿で紹介したAlzheimer病,Lewy小体型認知症,前頭側頭葉変性症が認知症疾患の大部分を占めるため,特徴的な所見をおさえておきたい.
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