第1特集 ジェネラリストの「肝」どころ
かかりつけ医として覚えておきたいこと
健診異常
-健診で指摘された慢性肝障害をどう診るか
重福 隆太
1
1三重大学医学部附属病院 消化器・肝臓内科
pp.589-593
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2026050008
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はじめに
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ,肝硬変や肝細胞がん(hepatocellular carcinoma:HCC)といった進行した肝疾患を有していても,自覚症状に乏しいまま経過する場合をよく経験する.実臨床においても,健診で初めて肝機能異常を指摘され,精査の結果,進行した肝疾患が明らかになる症例を経験することは珍しくない.健診は,このような無症候性の肝胆道系疾患を拾い上げる重要な機会であり,健診異常を契機とした適切な成因診断とフォローアップは,その後の予後を大きく左右する.一方で,健診で指摘される肝機能異常(肝障害)は軽度かつ非特異的なことも多く,「様子見でよいのか」,「どの時点で専門医へ紹介すべきか」と判断に迷う場面も多い.本稿では,健診で指摘された慢性肝障害に対し,非肝臓専門医,プライマリ・ケア医が日常診療で押さえておくべき視点を,実際の症例を通して概説する.

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