Japanese
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JIM Lecture
健診異常者のマネージメント
Management in Persons with Abnormal Findings on Health Examinations
加藤 恭郎
1
Yasuro Kato
1
1天理よろづ相談所病院内科
pp.544-547
発行日 1991年9月15日
Published Date 1991/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900169
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はじめに
当院の総合外来の新患のうち,健診異常(→1)の精査を主訴に訪れる人は約10%である.そのほとんどは,健診では異常と出ても精密検査では異常でない,いわゆる偽陽性者である.本当に疾患を持った人(真陽性者)はごく一部にすぎない.偽陽性者であることを証明するためにすべての人に侵襲的な検査をするわけにはいかないし,かといって精密検査をせずに真陽性者を見逃すわけにもいかない.どちらかというと「見逃し」のほうが罪が深いと考え,筆者は検査をするかどうか迷ったときは検査をすることに決めている.しかしそれにしてもなかなか真陽性者にはお目にかかれない.健診異常者に偽陽性者がいかに多いかは,疫学的にも簡単な計算で明らかであるので,そこから話を始めたい.
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