第1特集 エコーを聴診器のように使おう!
こんなとき,エコーが活きる!
皮膚のできものの身体所見×エコー
-─表皮嚢腫,脂肪腫のエコー所見と鑑別診断─
欠田 成人
1
,
中川 真理子
2
1済生会松阪総合病院 皮膚科
2済生会松阪総合病院 臨床検査課
pp.1688-1692
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025130008
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
皮膚は全身を覆う目に見える臓器であり,プライマリ・ケアの領域においてもさまざまな皮膚のできものに遭遇する.なかでも表皮嚢腫(粉瘤)は日常診療で最も多く遭遇する皮膚腫瘤の1つである.エコーは簡便で低侵襲な検査であり,正確な診断や治療方針の決定を行うにあたっての有用なツールである.近年,プライマリ・ケアの領域でもPOCUS(point-of-care-ultrasound)の活用が広まり,安価で高周波数のポータブルエコーも使用可能となってきたことを踏まえ,本稿では表皮嚢腫(粉瘤),炎症性粉瘤,脂肪腫のエコー所見を確認したうえで,鑑別を要する疾患につき概説する.

Copyright© 2025 NANZANDO Co.,Ltd. All Rights Reserved.

