特集 増悪を防ぐ! 連携のポイントを掴み,実践する,心不全フォローアップ
急性増悪を防ごう! 薬剤師のフォローアップが欠かせない問題にアプローチ⑦ #血圧が低い ─低い血圧は悪なのか? 許容することのメリットは?─
芦川 直也
1
1豊橋ハートセンター 薬局
pp.417-421
発行日 2025年3月5日
Published Date 2025/3/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2025030023
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Key Points
❶まず想起したい,よくある本当の原因(=深堀りプロブレム)は?
•血圧は心拍出量と末梢血管抵抗で規定される.心拍出量は心収縮力だけでなく心臓に戻る血液量(前負荷)によっても変化する.血圧が低いことに対処する際は,この概念を意識する.
❷プロブレムを乗り越えて目指すべき理想の患者像
•血液を押し出す能力が低下した心臓は,末梢血管抵抗の低下により血液を送り出しやすくなることから,治療戦略として「あえて」低い血圧を許容することを理解し対応する.
❸プロブレムとうまく付き合いつつ最低限達成してほしい及第ライン
•血圧低下時に減量・中止する薬剤は状況により異なるため,単に血圧が低いからといって血管拡張作用のある標準治療薬の減量・中止が必要だと安易に判断しない.
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