特集 増悪を防ぐ! 連携のポイントを掴み,実践する,心不全フォローアップ
急性増悪を防ごう! 薬剤師のフォローアップが欠かせない問題にアプローチ⑤ #生活リズムが不規則
大内 友季江
1
1光ヶ丘スペルマン病院 薬剤科
pp.406-411
発行日 2025年3月5日
Published Date 2025/3/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2025030021
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Key Points
❶まず想起したい,よくある本当の原因(=深堀りプロブレム)は?
•排便が不規則(便秘):心不全治療の主役を担う利尿薬や,水分制限に関連した便秘の誘発に注意する.
•睡眠が不規則:心不全による起座呼吸や全身の浮腫,抑うつ症状などにより睡眠が不規則となる点に注意する.安易な睡眠薬の使用は避けるべきである.
•入浴が不規則:不規則な生活により,定期的な入浴ができない,また適切な入浴方法を実践できず感染リスクにつながる可能性がある点に注意する.
❷プロブレムを乗り越えて目指すべき理想の患者像
•心不全療養における排便・睡眠・入浴の重要性を知り,能動的な振り返り(省察)と行動変容をくり返すことが可能な姿こそが理想といえる.
❸プロブレムとうまく付き合いつつ最低限達成してほしい及第ライン
•患者自身が症状変化に気づけることが本質的に重要であるため,理想的な過ごし方をすべて達成することよりも,「これは大事だ」と自己が重視する視点を中心に据えた生活を送れる姿を基本に据えることが望ましい.
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