特集 頻用漢方薬の使いこなし 典型レシピ・奥の手レシピ
加味逍遙散
西田 欣広
1
1大分大学 医学部産科婦人科学講座
キーワード:
漢方医学
,
加味逍遙散
,
更年期障害
,
ほてり
Keyword:
Medicine, Kampo
,
Kamisyoyo San
pp.2354-2357
発行日 2022年8月5日
Published Date 2022/8/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2022265989
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<Key Points>(1)この漢方処方が適応となる「主要な症候」は?女性に頻用される。特に更年期周辺期の女性で月経に関する不調、イライラ、怒りやすい、灼熱感と悪寒が交互にくる、四肢のほてり、頭重感、めまい、顔面紅潮、汗、不眠、倦怠感、食欲不振など。(2)この漢方処方が頻用される「著効患者像」は?体質虚弱(体力がない、皮膚のしまりがない)の女性で、肩凝り、疲れやすい、精神不安などの精神神経症状がある人、便秘のある場合もよい。(3)この漢方処方の主要な症候に対する「エビデンス」は?ホルモン補充療法が無効な更年期症状に対して、4週間の投与により45症例中33例で効果を認めている。マウスでは抗不眠、抗不安作用やホットフラッシュでの皮膚温の抑制効果を認める報告もある。
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