特集 抗菌薬、その理由 もう疑義照会・処方提案で失敗しない!推論に挑め
処方を読み解くために 総論 治療プロセス
黒田 浩一
1
1神戸市立医療センター中央市民病院 感染症科
キーワード:
院内感染
,
抗細菌剤
,
細菌感染症
,
鑑別診断
,
投薬計画
,
病歴聴取
,
市中感染
,
重症度指標
,
細菌培養
,
バイタルサイン
,
待機療法
,
Gram染色
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Bacterial Infections
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Administration Schedule
,
Severity of Illness Index
,
Cross Infection
,
Community-Acquired Infections
,
Medical History Taking
,
Vital Signs
,
Watchful Waiting
pp.1598-1605
発行日 2022年4月5日
Published Date 2022/4/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2022170280
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<Key Points>●感染症を疑った場合、治療開始前に必ず、患者背景、感染臓器(部位)、原因微生物、重症度の4点を把握する。これらすべてを把握して初めて、適切な抗菌薬の選択が可能となる。●患者背景によって、感染が起こりやすい感染臓器(部位)や原因となりやすい微生物が異なる。●感染臓器(部位)の同定は、原因微生物の推定と治療方針(抗菌薬の選択・投与期間・侵襲的な処置の必要性)の検討に有用である。●原因微生物を推定することは、経験的治療の適切な選択に必須である。また、原因微生物を同定することは、適切な標的治療の選択と治療期間の決定につながる。●治療開始後は、適切に経過観察することが重要である。臨床経過・治療開始前に提出した培養検査の結果・感染臓器(部位)別の標準的な治療期間を基に、治療期間を決定する。
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