特集 感染症とステロイド 感染リスクと感染症への効果を理解して使いこなす
感染症に対するステロイド治療の考え方と使い方 ウイルス性肝炎・肝不全
安井 伸
1
,
近藤 孝行
,
加藤 直也
1千葉大学 大学院医学研究院消化器内科学
キーワード:
Glucocorticoids
,
Methylprednisolone Succinate
,
Prednisolone
,
胃潰瘍
,
ウイルス活性化
,
肝炎-ウイルス性-ヒト
,
サイトメガロウイルス感染症
,
高血糖症
,
骨粗鬆症
,
細菌感染症
,
真菌症
,
投薬計画
,
肝炎-B型-慢性
,
肝不全-急性
,
パルス療法(薬物療法)
,
慢性肝不全急性化
Keyword:
Hepatitis B, Chronic
,
Cytomegalovirus Infections
,
Bacterial Infections
,
Drug Administration Schedule
,
Virus Activation
,
Hepatitis, Viral, Human
,
Hyperglycemia
,
Glucocorticoids
,
Mycoses
,
Methylprednisolone Hemisuccinate
,
Liver Failure, Acute
,
Osteoporosis
,
Prednisolone
,
Stomach Ulcer
,
Acute-On-Chronic Liver Failure
,
Pulse Therapy, Drug
pp.2314-2319
発行日 2021年4月5日
Published Date 2021/4/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021181625
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<Key Points>◎ウイルス性肝炎においてステロイドが使用されるのは急性肝不全、もしくはそれに準ずる病態に限定される。◎急性肝不全の治療においてステロイドは肝細胞破壊を急速かつ強力に抑制することを目的として使用される。◎ステロイドは効果よりも感染症のリスクが上回る場合もあるため、予後予測と肝移植の可能性を踏まえ慎重に適応を決定する。◎感染性合併症を回避するためには治療開始後2週間以内に内科的治療への反応性を評価し、治療方針を決定しなければならない。◎急性肝不全におけるステロイドの適応や使用方法についての診療指針の作成が急務であると考えられる。
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