特集 心不全の緩和ケア チーム医療で求められる実践力を身につける
心不全の身体的・精神的苦痛に用いる薬剤の実践マネジメント 漢方薬
志方 敏幸
1
1兵庫医科大学ささやま医療センター 薬剤室
キーワード:
漢方薬
,
高アルドステロン症
,
消化器徴候と症状
,
心不全
,
浮腫
,
抑うつ
,
牛車腎気丸
,
五苓散
,
木防已湯
,
地黄
,
甘草
,
有痛性筋れん縮
,
フレイル
,
苦痛
,
補気剤
,
理気剤
,
利水剤
Keyword:
Drugs, Chinese Herbal
,
Muscle Cramp
,
Hyperaldosteronism
,
Heart Failure
,
Frailty
,
Signs and Symptoms, Digestive
,
Psychological Distress
,
Edema
,
Depression
,
Glycyrrhiza uralensis
,
Gosha-jinki-gan
,
Moku-boi-to
pp.283-287
発行日 2021年2月5日
Published Date 2021/2/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021122652
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<Key Points>◎西洋薬による治療が中心である慢性心不全において、標準治療のプラスαとして漢方薬が用いられる。◎利水剤(水毒の治療薬)に分類される牛車腎気丸、木防已湯は浮腫に、五苓散、真武湯は浮腫に加えめまいや下痢に対しても用いられる。◎補気剤(気を補う薬)に分類される六君子湯、補中益気湯、人参養栄湯はフレイルの治療に対して経験的に用いられる。◎甘草を含有する薬は偽アルドステロン症に注意し、投与により心不全の悪化が認められた場合には薬剤の中止もしくは代替薬を検討する。◎地黄を含有する薬は消化器症状の副作用が現れる場合があり、対応として用法を食後服用とするか代替薬を検討する。
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