特集 β遮断薬 これまで集積されたノウハウと薬物治療の最前線
β遮断薬の日米欧ガイドラインにおける位置づけとエビデンス HFpEF
山本 一博
1
1鳥取大学 医学部循環器・内分泌代謝内科
キーワード:
Adrenergic Beta-Antagonists
,
疾患モデル(動物)
,
薬物用量反応関係
,
臨床試験
,
Bisoprolol
,
診療ガイドライン
,
後向き研究
,
治療成績
,
Carvedilol
,
アメリカ
,
日本
,
ヨーロッパ
,
心不全-拡張期
Keyword:
Clinical Trials as Topic
,
United States
,
Japan
,
Bisoprolol
,
Retrospective Studies
,
Adrenergic beta-Antagonists
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
,
Carvedilol
,
Disease Models, Animal
,
Dose-Response Relationship, Drug
,
Europe
,
Heart Failure, Diastolic
pp.2925-2930
発行日 2020年8月5日
Published Date 2020/8/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2020348680
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<Key Points>◎日米欧のガイドラインでは、heart failure with preserved ejection fraction(HFpEF)の治療法としてβ遮断薬の推奨度は低い。◎β遮断薬のHFpEFに対する有効性について、これまでの後ろ向き研究は結論の一致をみていない。◎HFpEFにβ遮断薬は無効と結論づけている後ろ向き研究は、投与量、投与期間が結果に与える影響を十分に考慮していない。◎わが国の前向き介入研究であるJ-DHF試験の結果からは、高用量のβ遮断薬にHFpEFへの有効性が期待される。◎HFpEFは多様な病態を含む総称にすぎず、この中でβ遮断薬が有効な患者群を見つけ出す研究が今後は必要である。
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