特集 β遮断薬 これまで集積されたノウハウと薬物治療の最前線
合併症を有する心不全におけるβ遮断薬のエビデンス CKD合併心不全とβ遮断薬
岸田 真嗣
1
,
吉原 史樹
1国立循環器病研究センター 腎臓・高血圧内科
キーワード:
Metoprolol
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
血液透析
,
糸球体濾過量
,
心不全
,
腎不全-慢性
,
臨床試験
,
Bisoprolol
,
重症度指標
,
治療成績
,
Carvedilol
,
心不全-拡張期
,
心不全-収縮期
,
慢性腎臓病
Keyword:
Clinical Trials as Topic
,
Metoprolol
,
Heart Failure
,
Renal Dialysis
,
Bisoprolol
,
Glomerular Filtration Rate
,
Kidney Failure, Chronic
,
Severity of Illness Index
,
Adrenergic beta-Antagonists
,
Treatment Outcome
,
Carvedilol
,
Heart Failure, Systolic
,
Heart Failure, Diastolic
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.2998-3003
発行日 2020年8月5日
Published Date 2020/8/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2020348693
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<Key Points>◎慢性腎臓病(CKD)は心不全の最も重要な予後関連因子の一つである。◎心不全患者を対象とした大規模臨床試験により、薬物治療のエビデンス集積が進んでいるが、進行したCKD症例は対象から除外されていることが多い。◎CKD合併HFrEF患者では、CKDステージG3aまではβ遮断薬が推奨されている。◎CKD合併HFpEF患者では、CKDステージによらずβ遮断薬の効果について、さらなる知見の集積が期待される。◎HFrEF合併透析患者では、β遮断薬の薬物療法が推奨されている。HFpEF合併透析患者では、β遮断薬の優位性を示す証拠はほとんどない。◎CKD合併心不全患者にβ遮断薬を投与する場合、薬剤の代謝経路に応じて、投与量を調節する必要がある。
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