特別論稿
月経困難症の診断と治療
堂地 勉
1
,
山﨑 英樹
1
Tsutomu DOCHI
1
,
Hideki YAMAZAKI
1
1鹿児島大学医学部産婦人科学教室
pp.1-5
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200018
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
はじめに
Reproductive age(性成熟期)の女性の3割は鎮痛剤を必要とする程の月経痛を有し、6%の女性は鎮痛剤でもコントロール出来ないほど重症の月経困難症を訴える1)2)。月経困難症は生命に関わる疾患ではないが、多くの女性を毎月襲うという点で著しくquality of life(QOL)を低下させ、しかも女性の半数以上が就労している現代においては重大な社会的、経済的損失も招いている2)。女性をこうした疼痛の悩みから解放することが社会的にも重要な課題であり、産婦人科医の責務でもある。
ここでは、月経困難症の定義、頻度、分類、原因、病態、治療について解説する。
Copyright © 2012, The Japan Maternal and Infant Caring Association All rights reserved.