Japanese
English
研究報告
病院看護師の疲労に影響を及ぼす要因の検討
Investigation of Factors Influencing Fatigue in Hospital Nurses
大橋 裕子
1
,
城 憲秀
1
,
丹羽 さゆり
1
,
櫻木 幸枝
2
,
神山 詩子
2
,
鈴村 初子
3
Yuko OHASHI
1
,
Norihide TACHI
1
,
Saruyi NIWA
1
,
Yukie SAKURAGI
2
,
Utako KOUYAMA
2
,
Hatsuko SUZUMURA
3
1中部大学生命健康科学部保健看護学科
2中部大学看護実習センター
3愛知医科大学看護学部
1Department of Nursing, Chubu University College of Life and Health Sciences
2Chubu University Center for Nurse Practicum
3Aichi Medical University School of Nursing
キーワード:
看護師
,
疲労
,
労働関連要因
,
個人要因
,
疲労対策
,
nurse
,
fatigue
,
work related factor
,
personal factor
,
fatigue-control measure
Keyword:
看護師
,
疲労
,
労働関連要因
,
個人要因
,
疲労対策
,
nurse
,
fatigue
,
work related factor
,
personal factor
,
fatigue-control measure
pp.20-29
発行日 2010年6月30日
Published Date 2010/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200040
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Ⅰ.はじめに
看護師の担う業務は多岐に渡り、夜勤を含む変則勤務や長時間勤務による身体的・精神的負荷が大きい。これに加え、近年では医療の高度化や専門分化に伴う看護の業務内容・量の増大や、質の高い看護に対するニーズの高まりにより、看護師の疲労は増加していると考えられる。日本看護協会(2006)の新卒看護職員に関する調査によると、仕事を辞めたいと思った理由として「勤務時間内に仕事が終わらない」(第4位)、「与えられる課題等があって休日に休めない」(第6位)、「受け持ち患者数が多すぎる」(第14位)、「交代制勤務に慣れない」(第20位)など疲労に関係すると推測されるものが列挙され、看護師の人材不足が課題である今日において、疲労に陥りやすい労働の実情が離職を促す要因となっていることが示唆されている。また、看護師の疲労は離職ばかりではなく、作業効率や医療の質・安全性にも影響を与えると思われ、対応策の検討が必要である。疲労対策には個人レベル・集団レベルでの対応あるが、個人レベルでの対応には限界があり、労働条件の適正化などを含む集団レベルでの取り組みなしでは対策の進展は望めない(城ら,2007)。本研究では病院に勤務する看護師を対象に、疲労のリスク要因について調査・分析し、職務関連の視点から疲労低減に向けた取り組みの検討を試みた。
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