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資料
終末期医療に対する看護師の認識調査─緩和ケア経験の有無による違い
Differences in Cognition on Terminal Care between Hospital Nurses with and without Experience in Palliative Care
石井 英子
1
,
福田 由紀子
2
,
山田 裕子
3
,
城 憲秀
1
,
足立 はるゑ
1
Hideko ISHII
1
,
Yukiko FUKUDA
2
,
Yuko YAMADA
3
,
Norihide TACHI
1
,
Harue ADACHI
1
1中部大学生命健康科学部保健看護学科
2日本赤十字豊田看護大学
3四日市看護医療大学
1Chubu University College of Life and Health Sciences
2Japan Red Cross Toyota College of Nursing
3Yokkaichi Nursing and Medical Care University
キーワード:
病院看護師
,
終末期医療
,
緩和ケア研修
,
Hospital Nurses
,
Terminal Care
,
Palliative Care Eeducation
Keyword:
病院看護師
,
終末期医療
,
緩和ケア研修
,
Hospital Nurses
,
Terminal Care
,
Palliative Care Eeducation
pp.33-40
発行日 2007年12月30日
Published Date 2007/12/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200012
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要旨
目的:人口の高齢化とともに、わが国では、終末期における緩和ケアへの看護師関与のあり方が課題となってきている。本研究では、看護師が緩和ケアを行うにあたって必要な認識、知識、技術、実践手法などを検討するための基礎資料を提供すべく、看護師個人の終末期医療と緩和ケアに対する考え方に関する質問紙調査を実施した。
方法:中部地方にある9病院に勤務する看護師4800名から無作為抽出した270名を調査対象とした。回答は172名からあったが、有効回答は168名(有効回答率62.2%、すべて女性)であり、有効回答のみを分析対象とした。緩和ケア経験有無別に終末期医療および緩和ケアに対する考え方を解析した。
結果:緩和ケア経験に関わらず、看護師個人の終末期医療に対する関心が高く、「治る見込みがない疾患の場合でも主治医に直接説明を受け、療養場所は自宅で過す」と回答した看護師が60%を占めた。同様に、経験の有無と関わりなく、緩和ケアのマネジメント方法としては、WHOが提唱している内容と一致し、患者のQOLを中心に据えた認識を持つ者が多かった。緩和ケアを必要とする研修については、経験群の看護師でも30%しか緩和ケア研修の機会がなく、教育を受けたい希望は、看護技術スクウィ─ジング、傾聴、コンサルテーション技術について高かった。病院看護師は緩和ケアへ積極的に取り組む素地を有することが明らかになった。
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