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資料
統合失調症患者を支える家族のコミュニケーションにおける困難感─家族がケア提供者となるために必要な要因
Components of the Attitudes towards Patients with Schizophrenia from Their Family-members According to the Narrative by Means of Semi-structured Interviews
渋谷 菜穂子
1,2
,
奥村 太志
3
,
小笠原 昭彦
4
Naoko SHIBUYA
1,2
,
Futoshi OKUMURA
3
,
Akihiko OGASAWARA
4
1中部大学生命健康科学部保健看護学科
2名古屋市立大学大学院看護学研究科博士後期課程
3岐阜大学医学部看護学科
4名古屋市立大学看護学部
1Department of Nursing College of Life and Health Sciences, Chubu University
2Graduate School of Nursing, Nagoya City University
3Nursing Course, School of Medicine, Gifu University
4School of Nursing, Nagoya City University
キーワード:
統合失調症患者と家族
,
コミュニケーション
,
半構成面接
,
patients with schizophrenia and their families
,
communications
,
semi-structured interview
Keyword:
統合失調症患者と家族
,
コミュニケーション
,
半構成面接
,
patients with schizophrenia and their families
,
communications
,
semi-structured interview
pp.41-50
発行日 2007年12月30日
Published Date 2007/12/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200013
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Ⅰ.緒言
医学・薬学の進歩や社会資源の整備に伴い、精神障害者の脱施設化傾向は強まり、精神疾患に苦しむ人々に対する政策が医療・保健・福祉の分野で進められるようになった。その究極的目標は、単に症状の軽減・消失だけではなく、QOLの向上や、社会生活への復帰である。欧米では、ACT(Assertive Community Treatment)をはじめとして社会的サポートも確立しており、精神障害者及びその家族に対して、専門家による継続的なメンタルケアが行われている。
一方、わが国でも、「入院中心の医療」から「地域精神医療福祉」へと転回しつつある。この転回は、法制度上では精神障害者の自立と社会参加を促進することになったものの、現実には社会的入院の多いことが問題となっている。その背景には、退院から社会復帰に至るまでの間の援助体制が整っていないという現状があり、患者の社会復帰が進まない原因としては、社会復帰施設の整備(ハード面)が不十分、行政や医療機関(マンパワーなどのソフト面)が社会復帰に熱心でない、家族の受け入れが悪い、社会の偏見が強い、などが考えられるが、最も深刻なものは「家族」についてであろう。
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