Japanese
English
【巻頭言】
大会運営と危機管理の実践
Conference Management and Practice of Risk-management
山田 覚
1
Satoru Yamada
1
1高知女子大学
pp.1-2
発行日 2004年10月30日
Published Date 2004/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200401
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第6回日本災害看護学会年次大会は、台風10号接近の中、7月30日、31日の日程で高知市で開催されました。台風10号は、開催5日前に小笠原諸島の遥か南東で発生したので、北上しても関東沖を定石通り北東に進むものと誰もが疑いませんでした。ところが、ご記憶の通り、これまでの台風の進路の常識を覆す、西に進む台風だったのです。開催3日前頃から、これは対策が必要ではないかと事務局内で話が出始めました。取り急ぎ、交通と宿泊の相談窓口を大会会場内に設けることを検討し、また、旅行代理店の連絡カードを印刷し、参加者に配布できるように準備しました。しかし、まさか高知を直撃するとは予想もしていませんでした。とにかく参加者をお迎えできるように、万全の準備を整えることを徹底しました。大会当日、未だ台風は到達しておらず、高知の空は晴れ間も見えていました。第1日目は、トラブルも無く、終了することができました。しかし、明日の状況が気になります。懇親会の開会前、急遽学会理事と評議員を集め、緊急の役員会を開き、翌日の大会開催を審議しました。その結果、明朝の気象警報と公共交通機関の状況により、大会を継続するか否かの判断をすることにしました。この判断の条件を、懇親会で伝えるとともに、高知市内の学会オフィシャルホテル、および主要なホテルにFAXし、大会に参加していると思われる宿泊客に伝えてもらうよう依頼しました。このとき、各ホテルの対応が迅速かつ親切で、より多くの大会参加者に緊急情報が伝えられたことを感謝しています。また、大会運営に協力してくれているボランティアの学生の安全確保を徹底しました。
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