Japanese
English
研究報告
継続治療を受けながら生活しているがん患者の困難・要請と対処—外来・短期入院に焦点をあてて
Difficulty, Demand, and Coping in People with Cancer
片桐 和子
1
,
小松 浩子
1
,
射場 典子
1
,
外崎 明子
1
,
南川 雅子
1
,
酒井 禎子
2
,
林 直子
1
,
池谷 桂子
3
,
高見沢 恵美子
4
Kazuko Katagiri
1
,
Hiroko Komatsu
1
,
Noriko Iba
1
,
Akiko Tonosaki
1
,
Masako Minamikawa
1
,
Yoshiko Sakai
2
,
Naoko Hayashi
1
,
Keiko Ikeya
3
,
Emiko Takamizawa
4
1聖路加看護大学
2新潟県福祉保健部県立看護大学設立準備室
3聖路加看護大学大学院看護学研究科博士前期課程
4大阪府立看護大学
1St Luke's College of Nursung
2Niigata College of Nursing Temporary Administrative Office
3St Luke's College of Nursung, Graduate School in Nursing
4Osaka Prefecture College of Nursing
pp.68-74
発行日 2001年12月25日
Published Date 2001/12/25
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要 旨
本研究は,治療を継続しながら生活するがん患者の困難・要請と対処について探求することを目的として,外来通院あるいは短期入院中の16名を対象に,半構成的な面接法を用いてデータを収集し,内容分析を行ったものである.
その結果,がん患者の困難・要請は,【病気と将来の見通しに関すること】【治療への取り組みに関すること】【生活上の制限に関すること】【自己存在に関すること】【治療環境に関すること】【心の支えに関すること】の6つの項目に分類された.また,困難・要請の対処としては,【自分で何とかしようとする】と【他者の力を借りて対処する】に分類された.
そして,項目やそれに含まれる内容を分析した結果,外来通院あるいは短期入院により,継続的にがん治療を続けている患者は,病気や将来への不安を抱えつつも,現状を受け入れながら短期的な見通しを立て,生活の調整を試みていることが明らかになった.今後は,患者個々が気持ちを表出してサポートが得られるよう外来環境を整え,その人らしく生活できる援助の必要性が示唆された.
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