発行日 2014年7月20日
Published Date 2014/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2014312465
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本研究の目的は、入退院を繰り返しながら化学療法を行う進行大腸がん患者が、治療に伴う影響・困りごと・心配ごとやその状況に対して受けるサポートと対処行動を明らかにし、看護の示唆を得ることである。A病院の消化器外科で手術を行い、その後入院化学療法を3クール以上受けている60~70歳代の進行大腸がん患者3名を対象とし、半構造化面接法を行った。分析は、質的記述的に分析を行った。サポートのうち、フォーマルなサポートとして【繰り返し入院する中でも変わらない看護師の対応】など、インフォーマルなサポートとして【経験を共有できる治療仲間の存在】など計6つのカテゴリーが抽出された。また、対処行動については、<化学療法の副作用に関する対処行動>と<化学療法の継続に関する対処行動>の2つのテーマに分類することができた。また、入院しながら化学療法を受ける進行大腸がん患者に対して、同病者間の関係調整、治療継続の過程に沿ったアドバイスの提供、患者の対処行動を認め、共に考えていくこと、患者にとっての化学療法の意味を把握しながらかかわるという看護の示唆を得た。
©Nankodo Co., Ltd., 2014